大学院の授業で、後期はチームで「何かを徹底的に学び尽くす」ことに挑戦中。
チームが担当することになったテーマは「学校教育」の深掘り。
どこに焦点を当てようか考えたとき、ふと子どもの頃の自分がつまずいた小学校の算数の「わり算」を思い出した。
今井むつみ先生の『学びとは何か ―〈探究人〉になるために』にも、子どもは体験したことのない概念と出会うときにつまずきやすい、という趣旨のことが書かれていて、そのタイミングが小3前後で取り組むわり算だと提案。
小学校の算数で、教科や単元がどんな背景で組み立てられているのかを整理して、「なぜ学ぶの?」に答えられるようになることをゴールとした。
AIとの対話から生まれたのが、「T字型」の探究で、例えばこんな感じ。
・横軸:小3を輪切りにして、国・算・理・社のつながりを見る
・縦軸:「分ける・分数」を小2から小6まで追いかけて、「なぜこの順番なのか」を見る
全体像として、平成20年版と平成29年版の学習指導要領解説、そして2030年度から始まる次の学習指導要領に向けた「審議まとめ」を読み比べることにした。
まだ検証中だけれど、現時点でわかっていることを3つ。
① 学年の「箱」が、だんだん大きくなっている
平成20年版は学年ごとの学習目標。平成29年版は「小2・3」「小4・5」のように学年をまとめた4つの段階にしている。次期学習指導要領では6年間でひとまとまりにして、内容は「○学年相当」という示し方に。学年の壁が、版を追うごとに低くなっている。
つまり、「それは◯年生で習うことだから〜」という事を言う必要がなくなる!
② どの版も、同じ課題と向き合っている
「計算はできるけど、意味がわかっていない」。そして版を重ねるごとに、つまずきの場所を「割合」「分数」とはっきり名指しするようになりました。20年近く、同じ学びの課題の山に登り続けている感じなのかな。
③ 「なぜ算数を学ぶのか」の説明が変わってきた
平成20年版は「生活の土台と楽しさ」。
平成29年版は「式は数学の言葉」「数学は言語としての性格をもつ」。
そして次期学習指導要領では、「AIの答えが正しいか確かめる力」や「振り回されない批判的思考力」。
時代が、算数を学ぶ理由を更新している。
ふだん何気なく開いている教科書が作られている後ろに、こんなに深い議論が積み重なっているんだと、ちょっと胸が熱くなっている。
私がこのプロジェクトを通して発見したいのは、学年・教科横断の可能性。
「何かをとことん学んでみよう!」
というこの授業に、ワクワクしっぱなしです。
まずは大人が「徹底的に学んでみる」を経験することから、全ては始まる!
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