講演会では、個人導入事例で福井牧子さんと息子さんの例の紹介がありました。
親として牧子さんが、子どもの「学習スタイル」を理解してサポートすることで、子どもがぐんぐんと学んでいった内容でした。

7年前、息子さんが中2の時に親子で学習スタイルコーチングを受けました。牧子さんが1番の強みとしていた「組織遂行型」は、息子さんは「0」という真反対の数値だったと判明。

牧子さんはTO DOリストをこなしたりルールに従うのが得意だったものの、息子さんはその真逆。「表現実行型」が突出した強みで、計画より「今」が大事。学びの際に、体験して、のびのびと過ごせることが大事だと分かりました。解説コーチングを通して「ついいつもやっている、ガミガミ叱るのが実は一番悪い」ということに気がつかれました。

息子さんを尊重した声かけを、時間をかけてしていたところ、心理的安全性を担保できたようです。関係性が変わりました。

高校受験の進路選びでは、「表現実行」の体験型、のびのびと過ごせる、という特徴を踏まえて、公立校からPBL学習が充実している高校に進路変更をしました。

進学した高校では、「越境」という課題が出てアジアのストリートチルドレンと一緒に過ごしたり、大人と対話の会に参加したり、企業のコラボPJに参加したりして、自分らしさが開花しました。 


大学受験の時期には、一般受験は合わないと判断。自己推薦型入試で偏差値70の大学に合格しました。中学の時は「勉強しなさい」と声をかけていたものの、高校で一度学びの火がついたら、子どもは自走し始めるのを実感したそうです。

高橋談:大切なのは息子さんを尊重し続け、内なる火が着くように、牧子さんが伴走したことです。内なる火がつけば「放っておいてもぐんぐん子どもが学ぶ」、という現象を自身の体験や周りの体験から事例を見てきました。

「学習スタイルコーチング」を意識した子育てで、結果的には偏差値70の大学に合格は、珍しくないことです。ただ、それを子育ての目的にしないことが大事です。

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