「知っていてやらないのと、知らないでやらないのでは全然違った」
今年度マインドフルラーニング研修を受けてくださった鹿島朝日高等学校 校長中島佐代子さんの言葉です。
「何かの時に、ふと思い出す自分のコミュニケーションの癖や反応に気がつき、言い方を変えてみる。
立ち止まって「これは、、」と引き出しを開ける習慣があると、色々なことがよくなる、穏やかになる。今の時代の指導スタイルだと思う」
と言葉を続けてくださいました。
コーチングと学習スタイルのアプローチの研修に1年間で11回の時間を頂きました。
企業研修では、伴走型の研修は成果が出るということで、ご依頼をいただきますが、学校の教員研修で10回以上の伴走は初めてでした。
最終回の研修では、実践例の成果発表会を行いました。
先生方のコミットメント、実際の実践例には心を動かされることばかり。
学びー実践ー振り返り、の「経験学習サイクル」を1年間行った結果の変化は、先生を中心に関わる大人や子どもの様子が目に浮かび、心が温かくなりました。
【学ぶ前のBeforeと学んでからAfterの実践の一例です。】
🍀 「カウンセリング」を学んで傾聴はできていたが、共感の先の未来を見せる、自分で解決する方法を模索していた。
学習スタイルの「気質」の観察をしたり、「どうしたいの?」と生徒に自身のゴールを聞くことで、自ら考えて決断、一歩を踏み出すようになった。
🍀 勉強しない、掃除しない、「何もしないオンパレード」の子どもに、「命令」をして「やらせる」というスタンスだった。
やらないことに苛ついていた。
マインドフルラーニングを学んで、「やりなさい」から「〜を終えるにはどうしたら良いと思う?」とか「ゴミを拾ってくれたら嬉しいな」と自分の気持ちを一緒に伝えてみたところ、子どもが
劇的に変わった。
勉強は自分で決めた時間にやるようになった。
🍀 以前は宿題をやってこない生徒に「なんでやらないの?」ときいていた。研修を通して、やらない理由が本人なりにあるかも知れないと考えられるようになった。
そこで「いつならできるか考えてみよう!」と言ったところ、ここだったらできる、、と少しずつ自分で考え、やるようになった。
🍀 コーチングで「相手が何を言いたいのか」を考えられるようになった。「頑張っているんだね」とか「それは理不尽だね」という声掛けに変えたところ、だんだんと落ち着いてきた。
「相手はこういうつもりで言ってくれているのかも」と自分で切り替えてくれるようになった。
一歩立ち止まって、相手を観察し、「聞く」、「待つ」、「引き出す」。
11回の研修をやりきった先生方の満面の笑顔が印象的でした。
来年度は、全国のサポート校の先生方が「マインドフルラーニング」を学ぶ予定です。
*実践例共有は許可をいただいています。