インフィニティ国際学院中等部は全寮制。
北海道の層雲峡と奄美大島の大和村の2拠点キャンパス。
今年は「学習者中心」のカリキュラムに振り切り、伴走をさせていただいている。

私は家族と共にオーストラリアに住んでいたが、高校生になってシドニーに住む親元をわざわざ離れることを決断した。
西オーストラリアのパースで1年間ホームステイをした後に高校の寮で過ごした。
異文化の中で親元を離れることを自らの意思で決心したものの、あの頃は言葉が全く通じずに苦労や後悔も。

そんな自身も経験者として考える、全寮制だからできる事3つ。

1:親離れよりも子離れ
子どもは生物学的にも自然に独立し自立しようとするものの、それを阻むのは親。
1970年代半ばから比べて子どもの数が75%も減少している都道府県がある(ニッセイ基礎研究所調べ)ほどの少子化が進む昨今、
少子化により兄弟の切磋琢磨が少ない(或いは全くない)、地域社会から切り離され、両親親族がきめ細かく世話をしてくれるので「温室」で育ちがち。
色々な事情はあるものの、社会人になっても実家から通う都市部の子ども達は、うまく「大人」と折り合いをつけているのだろうが、世界的に見ても健全ではない。
子どもの世話をし切れないから寮に預けるのではなく(遠隔でコントロールするのはNG)、子どもという大義名分をかざして本当は親の子離れのためには寮は最適。

2:いい意味で放って置かれる
家にいると親のルールに従って家庭が運営されているので、親の望むような「意図」を汲み取って生活することになる。
寮の生活はいい意味で放っておかれる。自由時間が多い。
子どもの「これをやりたい!」が育つ。
小さいころから内に秘めていたWILL(意志、意思)が育つ。
つまり今風の言葉で言うと主体性が育つのだ。

3:共同生活はラーニングコミュニティ
寮は子どもから大人までが同じ目線で学ぶコミュニティー。
立場も年齢もバックグラウンドも違う人との共同生活は、意見を一致とか協調性をという以前に、ことを成し遂げるために、折り合いをつける、話し合う、自己開示をする、などのソーシャルスキルを育むことになる。

「大人の学校」で課題に出している映画の視聴。
打ち合わせをしていたらまだ未視聴のスタッフがいる事が分かったので急遽夜に上映会を開催。
中学生から大人まで、Most Likely to succeed を観たりできるのも全寮制の共同生活の良いところ。
親以外の大人やピアから、自らも相互作用で刺激し合う環境だ。

2017年から18年にかけて前職でMLTSの上映会を繰り返し開催していたので、今回の視聴は20回目?
何度視聴しても新しい発見がある。
Vimeoのストリーミングでいつでもだれでも視聴ができるので、まだ観ていない教育関係者、人材育成担当の方にはぜひ視聴してほしい一作です。