11月12日(日曜日)渋谷開催
教員と保護者のための学習スタイル別アプローチ講座報告

すっかり渋谷の街は一足先にクリスマス模様。休日にもかかわらず大勢の教育関係者の方が渋谷の会場まで足を運んでくださいました。参加者の中には小学校の教員、保育士、塾経営者、企業経営者、人材開発担当者、教師向けの研修や教育を施しているご担当者、コーチ、外資系のコンサル会社で教育関連の企業を考えているアジア出身の若者など多様な皆さまでした。

職務や立場の違う皆さんの参加目的もまた多種多様。時間と心の余裕がなくなりがちな教育現場でいかに制度の中でバランスを取りながら子どもとの時間を取るかという課題を考えたい方、業務遂行のためのアセスメントは使用しているが、教師本人や子どもの強みに着目した診断に興味のある方、お子さんがまだ幼稚園に入る前だけれど個性を見つけてあげたいと考えているお父様。小学校受験のための有効な方法を模索している方などなど。多様な学びの場を作りたいという若者の参加には大いに励まされました。また通常の講座と違って週末開催ともあり、男性のご参加者が半数以上いらっしゃいました。

これまでの講座の経験から今日は導入部分を少し長く時間を取りました。なぜ学習スタイルが必要なのかという社会的背景を2点から。そしてわたしがこれを広めるに至った自己紹介です。今日は2時間半という通常よりも長めの講座でしたのでペアワークやグループワークを4回ほどとることができました。

講義を聴くことはもちろんですが、参加者の皆さん同士でお話をすると「気づき」と「学び」の化学反応の火花が飛び交います。あるグループは、参加者の一人が「アロマの匂いを部屋に充満させながら勉強をするとはかどる」という嗅覚感覚のアプローチを知り、早速塾の教室でアロマを焚いてみようとおっしゃっていました。

学習スタイル診断は、強みを知るための一つのツールであること。そのためのコーチとしての誓いや心構えについて説明しました。講座の最後では「今日この講座を終えてから改めてどのような先生/コーチ/親になりたいですか?」「過去にあなたの良いところを見出してくれた大人をイメージしてみましょう」というワークでは、言葉にして出すことで決意表明をしてもらいました。

頂いたアンケートから一部コメントを紹介します。

  • 気付きが合った。今思えば生徒の行動に納得できる。
  • 一つの知識として今後の面談等で活用していきます。興味は人それぞれなので、いつの日か確実に役に立つ日が来ると感じた。
  • 偏っていない人との話は新鮮味がありとても有効だと感じた。他者理解をするために個性を認めることが重要だと気が付いた。
  • 今回参加して今後の教室運営に転用していくヒントをもらえました。
  • 学習スタイルと事例があったことが参考になった。
  • 参加されていた方のお考えや経験が多様でより深く学ぶことができた。
  • 先生のお話が分かりやすかった。
  • 適宜ペアワークや自己紹介で周りの方の考えていることも知りながら学習スタイルについて学ぶことができた。
  • 事例の紹介を交えつつ進行していただけた点。考えさせる質問が多くのスライドに合った点もよかった。

休日の午前中を使って学びに来る方たちなので、熱意があり、お持ち帰りいただいたアセスメントを用いて子どもにとってより集中のできる学習環境や言葉かけを心がけてくださるに違いありません。通常の講座ではお伝えしきれない学習スタイルの5つの項目について本来ならば一回2時間の講座で一つの項目について深めていく内容なので、表面的なお話になってしまいましたがポイントはお渡しできたと思っています。ご参加者の方にランチのお誘いを受け、2次会のようなリラックスした雰囲気の中教育についてお話をできたこともうれしい出来事でした。日本の教育は間違いなく変化の流れに向かっていることを改めて肌で感じた一日でした。