「自由な姿勢で学ばせる試みが米国の学校で広がっています。」

米国アイダホ州の南西部ボイシー市のシャドーヒル小学校の2年生のとある教室ではヨガボールや木箱や床に座ることが許されています。この試みは今年で2年目に入りましたが、「このような環境でも子どもたちはよく学んでいる」と担任のハーティング先生。「通常の教室で使用されている机や椅子も教室内にあり、座る位置の選択肢の多さに慣れるには少し時間がかかりました」姿勢だけでなく、学習環境の一つである文房具など、家で使い慣れ、自分専用のものが良い生徒は学校に持ってくることを許されています。「生徒には動き回り、活動的でいられる学習環境が必要です。そのほうが学びやすく、情報がすんなりと入ってくるようです」。「調査によれば固い椅子に一日6時間以上座ったままでいると子どもたちは不快だということに気が付き始め、集中ができなくなるそうです」。ハーティング先生は続けます。「すべての子どもに自由な姿勢で勉強することが合っているとは限りませんが、先生方が子どもに合った学習環境を取り入れたいと信じるに値すべきアイデアだと思っています。」

アメリカでは教室内の装飾は先生個人のポケットマネーから捻出されるのが通常なので、すべての内装を変えるのは先生の個人的な支出が増えてしまうことになるのですが、ハーティング先生はスツールやヨガボール、クッションを置いた木の箱や絨毯、椅子の上に置くクッション代わりのバランスディスクや読書空間には座り心地の良い椅子を用意しました。「支払う価値はあります」とハーティング先生は言います。教室の子どもたちは自由な姿勢で学ぶことを楽しんでいます。親御さんの反応も上々なので教室内の環境をこのままで続けていく予定です。「私自身ももう元の机や椅子に座れそうもありません。」と先生は言います。この小学校では24名の先生のうち2名が好みの椅子で、ほかの数名はヨガボールやバランスディスクを持ち込んでいるそうです。
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