学習スタイル認定コーチ養成講座を卒業し、「コーチ」として全国で活躍している皆さんの継続的な学びの場としてフォローアップ講座を毎月1回開催しています。本日は「ワーキングメモリー」についての学びを深めました。講師は認定コーチ4期生の津田憲吾さんです。津田さんは別府市で発達障害専門塾を運営、企画している作業療法士です。
学習スタイル診断の解説をお受けする際に、主訴として「繰り返し漢字を書いても覚えられない」、「板書をしているうちに何を書いているのかわからない」、「先生の指示通りができない」「学習が定着しない」というようなご相談を受けます。学習のつまずきにより自信を失う子どもが多く、それらの多くはワーキングメモリーの要素から、アプローチができます。
学習スタイル診断の観点では、5つの項目の診断結果から子どもの個性特性を見つけて、子ども自身の「強み」に着目をして、学習環境を整える、という方法でお話をしています。一方で、弱みや苦手を見ないようにして強みだけに着目する考えに違和感も感じていました。
子育て人育てのゴールを「自立」や「未来」とすると、自分の得意と苦手が分かっていることがこそ自分らしい幸せな自立に必要です。弱みはまず、周りの大人が苦手なこととして認めてあげる。それを叩き直すとか、変えるのではありません。弱みを認めてあげることで、ストレスが緩和し、強みに変わっていくという波及効果にもなるのです。
弱みを認める、というのは、例えば動くニーズのある子どもに、動かなくては集中できない理由を理解して認めるということです。そのニーズを探るのがワーキングメモリーの要素であり、学習スタイル診断の5つの項目なのです。
ワーキングメモリー自体の講座の内容については割愛させていただきますが参加したコーチからは「脳の仕組みとして記憶をつかさどる部分と情動面にはリンクがあることが新鮮だった」、「自分自身は意味記憶は苦手だけれど手続き記憶が得意」、「長期記憶に定着させる方法をたくさん知っておくことが大切だとわかった」というフィードバックが届きました。次回もまた新しい学びにフォローアップ講座で挑戦していきます。