2018年2月15日(木曜日)田園調布 開催
「不登校とフリースクールの子育て相談Q&A」
本日の講座はキャンセル待ちをいただきました。初めてのカフェで、お茶を頂きながら和やかにスタート。「不登校」というと一般的には、日中は外に出られない、とか、恥ずかしいとか、いけないことをしている、という認識が多いですが、20年間多様な学びを選択する子どもたちと向き合ってきた経験から私は違う意見を持っています。学校を行くことを選んでいない子どもたちは自分と向き合う時間をしっかりと持てる、よく考える子どもが多いということです。

参加者の皆さんからのお話で共通のお子さんの特徴がありました。それは「何かに疑問を持つことができる子ども」「優しく周りを気遣える気質」「大人びていて同級生のやっていることに意味が見いだせない」「芸術派で一つのことにじっくりと取り組みたい傾向がある」という点です。早いうちから立ち止まって考えられる力があることは素晴らしいことです。クリティカルシンキングができる子どもたちは、これからの社会の宝物といっても過言ではないでしょう。

皆さんは「普通教育機会確保法」が昨年2月に国会の可決を経て施行されたのをご存知でしょうか?これまで「不登校」とされていた子どもたちは、「学校に戻る」ことを前提に指導されていたのですが、この法律により1)休養の必要性を認め、休んでもよいという権利、と2)学校以外の場の重要性を認めたという2点が盛り込まれました。日本は顕著な少子化により、労働人口が減少し高齢者、女性、そして外国人が即戦力として期待されています。年齢、性別、出身国や言語の多様な人たちと一緒に働く時代に私たちは子育てをしています。多様な価値観をどこで学ぶか、、なのですがそれは「疑問を持つ力」「問題を解決する力」を育む教育です。それはもしかすると学校では学びきれないことなのかもしれません。日本の長い歴史における現在の形の「学校の歴史」は高々150年ほど。しかも欧米諸国と比べると日本はフリースクールやホームでエデュケーションの導入や学校の仕組みが30年ほど遅れているといわれています。

30年もの間、学校教育がただ変わるのを待つことはできません。なぜなら大切は私たちの子どもたちはあっという間に大人になってしまうからです。今こそ、家庭がその子どもの強みを発見して、自立した大人になるために適正な環境を選んでいく時代になっているのです。参加者の皆さんでそのままランチの流れとなり、わたしは他のアポのため途中で失礼しましたが、15時ごろまで参加者でお話をされたそうです。そのような場を提供できたことが何よりもうれしかったです。

今日の参加者の中には、お母様自身が人生の大半を海外で過ごしていて、アイデンティティに悩まれ、子どもには同じ気持ちになって欲しくないと日本に移住をされたところお子さんも日本の環境に適合できずに悩まれている方がいらっしゃいました。英語でお話しされるご参加者。多様な学びを続けてきましたが正に今日のママカフェも「多様性」のある講座でした。厳しい日々の中にも学び続けていて、明るい希望が見える表情の皆様が印象的です。講座で必ず盛り込んでいる学習スタイル診断は「優位感覚」について学びました。

【アンケートのご感想を紹介】

  • 今日はありがとうございました。お話を聞いて子どもたちの素敵な個性を見逃してきたなと反省しました。学習スタイル診断を帰宅後早速やってみたいです。
  • 何から何まで新しい感覚でした。まだまだ「常識」で凝り固まっている自分に気が付かされました。自己肯定感を高めてあげるためのサポートを知りたいと思いました。
  • とても明確な説明を親として聞いておきたいお話ばかりで素晴らしい講座でした。2時間でここまでしっかりオーガナイズして運ばれる手腕も流石です。来てよかったです。
  • 不登校の子の親も子供にどう学ばせたらよいか糸口がなくて困っています。簡単でも診断に興味がある人がいそうです。
  • 家族以外ほかの大人との関係によって学ぶことが多いといこと、とても興味深く考えさせられました。自身の特性を知ったうえで、より学びやすくなるなら早く実践したいものです。
  • There was good mix of theoretical and practical information that was very useful and gave good for thought. The informal Cafe style is nice and welcoming.

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次の講座は2月22日木曜日「思春期の子育て相談Q&A」です。