7月に引き続き第2回目の学習スタイル認定コーチひろ先生の講座を開催しました。今年1月に完成したせせらぎ会館は、緑に囲まれた気持ちの良い空間で、気の流れもよさそうです。今回は保護者、教育に携わる方、キャリアコンサルタント、など多様な皆様にご参加いただきました。
ひろ先生は中学受験の国語を教える傍ら「ひろのや」という親子の家庭教師をしています。その理念は「合格・成績よりも、子どもの未来。子どもの未来は、国・人類の未来」を掲げています。この理念を打ち合わせで聴いたときに西暦454年から473年にかけて書かれた、中国の陳延之の著書『小品方』にある、有名な言葉を思い出しました。
「上医は国をいやし、中医は人をいやし、下医は病をいやす」という言葉です。教育に置き換えるとすると、「上教育者は国全体の教育を変えていく、中教育者はその人が人として大切なことを考える、下教育者は個人が勉強ができるようにする」で、まさにひろ先生は上医のような思想をもって取り組まれていることにマインドフルラーニングの理念が重なり共感しています。
逆説的に講座では「国語ができるようになるには」という例からお話が始まりました。「ひろのやのピラミッド」のように、「かけない、解けない、読めない、言葉を知らない」はピラミッドの上の方の問題で、比較的周りからも見えやすく、時間がかからずに訂正することができ、人生に影響が少ないものだ。というお話がありました。ピラミッドの下の方の「心身症」や「家庭環境、生活、睡眠、学校」などの環境は、問題として最も見えづらく、大人は自分で選ぶことができますが、子どもには選ぶことはかないません。最も大きな影響を与えていて、解決にも時間がかかることだと説明があり、会場は静まり返りました。私たちが親として影響を子どもに与えていることを突き付けられたような気持ちになったからです。
受験のスキルは「勉強や深い学び」ではなく、ゲームやクイズのスキルだと先生は言い切ります。「思考系」の生徒は深く考えるので点数が取れませんが、そういうものだと頭を切り替えて「処理系」の考え方に変えると点数は取れるようになるそうです。処理系のスキルの最高峰の大学を出た方たちが今の政治を行っているとすると、今の社会情勢がよくわかるという話にも及びました。
前回に引き続き「希望」をお母さま方に持って帰っていただきたいということで、最後は未来に向けた方程式についてお伝えし、私たちが何ができるかについて講座後にお茶をしながらお話をしました。親がキーパーソンであることは間違いないのですが、親である私たちが潜在意識に刷り込まれてきた私たちのさらに親から受け継がれているしつけ、子育て法や価値に気が付き、その連作を断ち切ることが大きな一歩であることを再確認しました。
【ご参加者の感想から】
・子どもの幸せを考えるときに親がキーパーソンであることを再認識した。子どもだけではなく親向けにできることを考えてみたい(教育機関関係者)
・母親として自分自身が伸び伸びとすることがずっと重要だと再認識しました。子育ての連鎖をぶった切ることを目指します(キャリアコンサルタント)
・日頃「気にしない」と思いながらも気にしている「点数、成績」について根本的な考えが変わった気がします。子どもの「目」を大切に観察したいと思います。生き生きとしているその時の子どもの「目」が大好きなので、その感覚を信じてい行きたいです。(英語教師)
・子どもの良さをつぶさないように、私自身の心がぶれないように改めて思いました。たくさんの保護者の方に聴いてほしいです(通訳業)
・夏休みを子どもと豊かな時間に過ごしたいと考えていたので夏休み初めに聴けて良かったです(保護者)
・無意識がいかにその人の人生をコントロールしているか、土台(心)の在り方の大切さを強く感じた(教育機関関係者)
オンライン配信のニーズをたくさんいただいたので、次回からは検討してまいります。