昨日は安倍総理が追加して10日間のイベントの自粛を促し、4月の入学式・入社式を取りやめる学校や企業が出始めました。コロナウイルスの状況はまだすぐには解決しそうもありませんので腰を据えて子どもとの時間を考える必要が出てきました。学校のお休みが2週間目に突入し中学校の娘は、編み物、食事作り、ゲーム、家カラオケ、ピアノ、お庭の枇杷の摘果など、、さすがにいろいろとやりつくした感が否めません。(ちなみにゲームは1時間で自動終了設定をしています。これについても自主性を重んじる我が家なので賛否両論はありますが)。お友達の家に遊びに出かけることも増えてきました。「退屈だな~」という娘にこう提案してみました。

体験型学習推進派の母としてはこんな時期ではありますが「旅」に出ることを提案しました。プロジェクト型の調べ学習をして、その歴史をたどったり、自然に触れるでもよいかもしれません。そのほかにオープンスペースの動物園だったらどう?と聞いてみましたが娘は首を横に振りました。代わりに彼女のが提案したことはこんなことでした。

「私が編み物を教えてあげるから、ママやってみない?」と。得意だから教えられるというのです。独学で小学生のころから編み物を始めた娘とは正反対で、私は保育園の手作りバッグ等も限りなく購入で対応しましたし、どうしても作ることになったら涙ながらに夜な夜な作るような母でした。娘の心からの情熱に動かされて50前の手習いとして編み物に挑戦したいと思いました。これがまた娘の新たな一面を発見することになったのです。

子どもたちにピアノを教えたり、お料理を教えたりすることに苦手意識がありました。なぜできないのか、理解が出来ずについイライラして怒ってしまうからです。編み物が全くできない指先の不器用な私の様子を見ながら娘は隣に座り、見守りながら忍耐強く声をかけてくれています。

「そうそう!」「ママ、すっごい~できた!」「上手だね~」などとくさり編みを一つできるようになっただけで手を広げて喜んでくれます。あまりにも喜んでくれるので、モチベーションも上がります。手元の細かい網目に疲れた目をこすりながらも頑張って編み続けながら彼女の心からの声掛けを聞いていて、コミュニケーションを学んでいなくてもこの子は「名コーチ」であり、「ナチュラルコーチ」に違いないと思いました。そんな風に優しく忍耐強く人に教えることが出来る人に教えることができるのかとうれしくもなりました。

娘は動画で学び自然にできた動作を私がなかなかできないので、「この指でこの糸を抑えるとやりやすいよ。」と具体的に教えてくれるようになりました。人に教えることは自分の勉強にもなるのです。今一緒に取り組んでいるのは細編みで作るポーチです。

そう考えると、親は子に教える立場、子は教わる立場、という立ち位置はいつも正しいとは限らないかもしれません。逆に子どもから教えてもらうことで新たな一面が発見できるのです。そう考えると学校でも企業でも教師や上司は「教える人」ではなくて生徒や部下から「教わる人」になってみてはいかがでしょうか。

20年間の高校生のコーチングで担当をしていた時には、確かに勉強方法やプロジェクトの作り方や新しい興味や分野を生徒たちから教えてもらうことのほうが多かったことを思い出しました。私はただコーチとして「失敗しても大丈夫だからやってごらん」というスタンスで関わっていただけでした。さて、長期休みはまだ続きます。ポケモンカードのことでもよいかもしれませんし、得意なゲームのやり方でもよいかもしれません。子どもと一緒に楽しんで取り組めることを探してみるとまた違う時間の過ごし方ができるかもしれません。

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