2018年5月31日木曜日 ママカフェ渋谷「思春期年代の対応法 子育て相談」
3か月ぶりの「思春期」をテーマにしたカフェ講座でした。思春期は子どもも自分の心や体の変化に戸惑い親との距離の取り方を体当たりで試している時期とも言えるので、対応するための「理論武装」が役に立つ時期でもあるのです。まさに親が学ぶ絶好のタイミングです。
思春期へのステップには4段階ほどの階段があるようです。第一段階が9歳前後。小学校3年生では掛け算や割り算が入ってきてぐっとお勉強も難しくなり、家族よりもお友達を大切にし始める「ギャングエイジ」。次が5年生。ぷち反抗期の始まりです。それまでは親の言うことに素直に従ってきた子どもが「中学受験をしたくない」などと意思表示をし始め、親の方もどうもこれまでの関わり方だとうまく行っていないな、と気が付き始めます。次の3段階目が14歳。ちょうど中学校にも慣れて、受験までまだ1年あるということで精神的にも緩みやすい時期です。体も体力も親を上回ってくる時期なので親による「力の行使」が利かなくなります。小学校の2段階の「関わり方の課題」という名の貯金があればあるほど利子が膨れ上がり、結果的に反発も大きくなります。そして最後が高校生年代です。段階段階で「適切」な対応を親がしていないと自尊感情が低いままで自分に自信が持てなくなったり、攻撃的になったり、人とのかかわりを避けたりして、結果として「2次障害」に発展してしまうことが多いため、解決に思わぬほどの長い時間をかけるような事態になってしまいます。
ではどうしたら早いうちから「適切」な対応をとることができるのでしょうか?私が提案するのは3つのステップです。
1:子どもの強みを見極める。
まずは子どもを幼いうちからじっと「観察」をする習慣を親の方でつけておきます。「本が好きなタイプだな」「身体を動かすのが得意なタイプだな」「周りの子とうまくやりたいタイプだな」「興味のあることにはとことん集中したいタイプだな」などなど。どんな小さなことでも良いので子どもの特徴、そしてできることに着眼点を置くことです。よくわからない場合は、「学習スタイル診断」を利用して強みを見極めるための一つの指標とするとよいでしょう。
2:強みを伸ばせる環境を整える
「学校」の歴史は高々160年です。学校にお任せできることもありますが、あなたの子どもを本当に見極めてすくすくと伸びる環境を提供できるのは親であるあなただけです。たくさん情報を集めて子どもに選んでもらえるように選択肢を提示しましょう。理系に強い環境、自由な姿勢で学べる施設、iPadなどのIT機器を導入してもOKな学習環境、音楽を聴いてもよい環境。一つのことを納得するまで学習ができる時間を持ってくれる場所、、、。たくさんあるはずです。
3:コーチングを学ぶ
親になるトレーニングを受けて親になるわけではないので、知らないのは自然なことです。そこに気が付き、振り返り、そして親自身も一緒に学んでいきましょう。知らなくて「失敗」をしてしまったことはもう過去のことです。学びをもとにした子どもの関わり方を「今」学び始めましょう。「コーチング」という考え方が私はお勧めです。子育てコーチングや講座などに出てみましょう。その3つのステップを幼いころから心がければきっと何があってもどんと構えていられるはずです。
ママカフェ講座ではコーチング的な問いかけをして参加者の皆さんにも一緒に考えてもらいます。例えば「どんな風に思春期の子どもに接するとよいか?」というテーマに関してご自身の思春期を思い出して、教師や親にしてもらって嬉しいこと、嫌だったことを書き出します。そして安心安全の場でシェアをします。話を親身に聞いてくれた部活の先生がよかったというエピソードが出ると、「親身に聞くということはどんなこと?」と話を膨らませていきます。また嫌だったことでは、相談しても聞いてもらえない、怒りの感情で返事が戻ってきたというエピソードも出てきます。そこで、「怒りの感情」について学びます。怒りは2次感情と呼ばれていて、ベースにある「さみしい、自信がない、がっかりしている」などの本当の感情に気が付くことで爆発的な怒りは静まることがあること、、などです。カフェ講座では貸し切りのような落ち着いた空間で美味しいものを頂ながら、少人数で深くお話をしていきます。お母様たちのオアシスのような時間と何か一つでも早速実践できることを持ち帰っていただくことを目指して開催しています。
🍀ご参加者からのアンケートより🍀
- 思春期男子のコーチング的アプローチを具体的に深く学びたいと思いました
- 好きなことを見つけるために親ができること、踏み込んではいけないことなどを知ることができました
- 通信制の高校のメリットデメリットや他の進路選択の情報を知りたいです。