Bさん親子 関西在住 ホームスクール中

先月、京都・宇治で、ラーニングスタイルの勉強会を開催してから、親子で、ラーニングスタイルのセルフポートレイト(有料のアセスメント)を受けてみました。それぞれ、オンラインで、20分~30分でできるチェックシート式のテストをして出た判定結果を受けて、後日、オンラインでコーチによる1時間程度のカウンセリングという内容。

まず、親の私が受け、その後、娘に受けてもらいました。アセスメント自体は、勉強会で配布された簡易版もやっていたのですが、少し違った結果になり、特に自分自身の結果に関しては新たな発見がありました。私は、簡易版で、組織遂行型(几帳面に、スケジュールやタスクをこなすタイプ)の結果が出ていて、「まぁ、そうだろうなぁ」と思っていたのです。でも、今回のアセスメントでは、「発明型(発明発見に没頭、好奇心旺盛タイプ)」の気質が強く、なんと、組織遂行型の気質は最低ポイント数だったのです。これまで、組織遂行型的な仕事の進め方をしてきていて、それなりにできていたのですが、心のどこかで常にストレスを感じていたのは、仕事が嫌いなんじゃなくて、「締め切り」に妥協しなきゃいけない(つまり、興味関心がわいても探求し続けられない)ことがあるからだったようです。文章を書く事自体は、苦ではないものの、自分がこだわりのあるテーマについて書く事は、とても大変。それも、そのことについて、何度も再考・再考を重ねてしまうからだということに気づきました。正直、あまり関心のないことのほうが、さくっと書けてしまう(笑)。そんな、自分の気質を知り、少し仕事に対するスタンスも見直すきっかけになりました。


続いて、小学2年生で、最近、不登校がちの娘のアセスメントを一緒に実施しました。アセスメント自体は、子供用に作られたものではなかったので、簡単な言葉に置き換えたり、都度説明しながら進めていきましたが、「あぁ、これこれ!」「こんなかんじー」と本人も言いながら、楽しく進めていくことができました。娘の結果は、簡易版の結果と同じく「関係・影響型」がずば抜けて高く、2番目に「思考創造型(抽象的な概念について考える、クリエイティブタイプ)」と「表現実行型(人を楽しませる活動を好む、ユーモアのあるタイプ)」が肩を並べるという結果でした。オンラインとは言え、人生で始めてのカウンセリングを受ける娘は、最初は、少し緊張の面持ちでしたが、話を聞いていくうちに、少しずつ解放されていくような雰囲気で、嬉しそうにコーチとコミュニケーションをとっている様子がわかりました。あとで、聞いてみると「あぁ、わたしってそういうかんじだよーって思って、説明してくれたコーチと話をしていて、自分のままでいいんだぁって思った~」と嬉しそうに教えてくれました。

最近、学校でダメ出しの応酬にあっていた娘にとっては、とても心強いことだったようで、この後、学校に対する娘の言動も少し変化していきました。例えば、現在、授業の雰囲気に馴染めず、学校を休みがちの娘ですが、「友達と会いたい、友達との活動はしたい」という気持ちが強く、学校と協議の上、学活などだけは、参加をさせてもらっています。そこで、担任の先生から「他のお友だちから、ズルイって言われて、ますます学校に来づらくなるのでは」と言われ、そのことを心配していました。実際に、「ズルイ」と言ってきた子はいないのですが、「もし、言われたら、家でちゃんとお勉強してるし、すっごく頑張ってるから、ズルくないよって言う」っていう風に、娘が言うようになったのです。後日、この話を友人にしていたところ、「それって、自己肯定感が高まったんだよね」って言われて、あぁ、そうだ!と思いました。自己肯定感――「私は、私で大丈夫」 という感覚こそが自己肯定感、そのもの。学校のやり方が合わないのは、私がおかしいのではなくて、私に合わないだけって思えたことは、娘にとって大きな変化だったようです。(私も、常々伝えてはいたんだけどね・・・やっぱり、親から言われるのとは違うのでしょう)もともと、小学1年生の時に、ホームスクールをしていた娘ですが、通信教材を頼りになんとなくやっていたのが退屈になってしまったのは、「関係影響型」の気質によるものだとわかったし。

逆に、今、流れ上おこなっている家庭学習(ホームスクール)は、私が家庭教師のような感じで会話をしながら進めていくことで、彼女の意欲が高まり、学習の吸収力も高まっているのがわかります。(以前は、ほぼノータッチでした)ただ、やはり、相手が親というだけではなくて、友達と言える仲間との関係性から生まれる学習にも発展させていってあげたいなと思っています。「同じラーニングスタイルの子集まれー!」といえるほど、ラーニングスタイルが巷に浸透したらいいのになぁと思ったり……。また、先日、テレビで観た、アクティブラーニングの授業に娘は興味津々で「こんなんだったら、楽しいのに~」って言っていたので、アクティブラーニングがもう少し教育現場に浸透していってくれたらなぁとも思っています。

ちなみに、私は、アクティブラーニングは、内容にもよりますが、あまり好きではないです。これも、ラーニングスタイルの違いですね。今回のアセスメントで、自分を知るという安心感で、人は成長するのだということを実感させてもらうことができました。コーチがアセスメントの結果を受けて、娘にポロっと言った「ほんとうに人間だけじゃなくて、動物とも、誰とでも仲良くなっていけそうな、そんなタイプなんだね」という言葉が、「私、ホームスクールしたい」と言いはじめた2年前の娘の言葉と重なり、私は、「子どもって自分の本質を生まれながらにして知っているんだな」って改めて思いました。その時、娘は、「学校に行かなくて、お友達がいないけど、寂しくないの?」という私の問いに「大丈夫。おうちにいても、私は世界中の友達とつながっているから」と言ったのです。きっと、これから、彼女は、自分自身の力で、それを実現していくんだろうなと思いました。

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