コミュニケーションを学んだ人ならば一度は聞いたことがある「傾聴」。他には「能動的な聞き方」とか英語では ‘Active Listening’ と表現することもあります。傾聴とは、聞き手が話し手の気持ちを確認し、気持ちを汲み取ることで安心して話す環境を作り、その結果、話し手本人が自ら考え問題解決を図るというコミュニケーションスキルの一つです。

「傾聴」にはいろいろなプログラムが出ているのでいくつか受講すれば概論やその理論、効果が分かりますが学びを実践し、その効果を検証し、自分のものにしていくという一連の流れが重要です。理論や概論はたくさん出ているので実際に私自身が娘に行った「傾聴」の実践例を紹介します。

お小遣い稼ぎで始めたアルバイトは娘にとって人生で初めてのこと。想像力が豊かな娘は、アルバイトでの出来事をシュミレーションして失敗することに不安を感じています。行く直前にはとても暗い顔になって母に話しかけてきました。

「アルバイト嫌だな~、ああ気が重い」
「お小遣いが稼げるって楽しみにしていたんだけど気が重いの?」(気持ちの確認)
「そう、わたしは言葉の指示や理解が苦手だから何を言われているかわからなくて失敗ばかりするような気がするの。すごくブルーでメンタルが落ちてる」
「初めてのことだから心配になっているんだね。」(気持ちを汲み取る)
「お友達に話をしたらお友達も初めての時は緊張して疲れたって言ってた。」
「お友達も緊張したのね。昔ママが雇っていたアルバイトの人も始めの一週間は緊張していて家に帰ったらどっと疲れが出るってよく言ってたよ。大人でも初めてのことは緊張するんだよ。1週間くらいでだんだん緊張しなくなるって言ってたなぁ。」(評価判断ではなくてただ経験を話す)
「ああ、何かがあってバイトが中止になればいいのにって思ったりする。」
「そんなに気が乗らないんだね。ママも高校生の時のアルバイトはすごく怒られて失敗ばかりしたよ。でも初めてだからわからなくって当然なんだよね。だんだんわかるようになってきたよ。」(話をただ聴いているというメッセージ)
「ふぅん。ああ、アルバイト先の人にこの子できない子なんだなとか、なんで笑わないんだろうとか思われそうで怖い」
「初めてのアルバイトだから、そんな風に思う大人は少ないと思うけれど、、、不安なんだね」(気持ちを理解する)
「そうそう、わたしは大体なんでも初めてのことを始めるときにすごく緊張して悪いことばかり起こると考えるの」(気持ちを受け止めてもらったので安心して自分なりに考え始める)
「うん、うん」
「そういえば高校に入学するときも、楽しみにしていたはずなのにすっごく緊張して、お友達ができないに違いないから学校に行きたくないって言っていたよね、わたし。」
「確かに言ってたね。」
「あ、でも考えてみたらあんなに嫌がっていたのに、今お友達ができて学校が楽しくて仕方ない。私は初めて何かをするときに嫌だと思いがちだけど、やってみたら楽しかったりするんだ。」(過去の経験から自分で問題解決の糸を見つけた)
「いいことに気が付いたね」

この会話の後に娘の顔は少し明るくなり、それでも緊張しながらアルバイトに向かいました。

何気ないこの会話の中には、問題を抱えているのは「娘である」という明確な分離をしている中でのやり取りになっています。本人の問題であれば解決できるのは本人だけなのです。

その後、夜遅くになって晴れやかな顔で帰宅しました。曰く「みんなに気を使ってもらって優しくしてもらえた」とのこと。そして思ったより疲れを感じていないことなどを夕飯を食べながら話してくれました。

アルバイトに行く前にわたしがもし叱咤激励やアドバイスをしていたら、へそを曲げていかないと決めてしまったかもしれません。自分自身で『実はそんなに悪くないかも』に気がつくことができたこと、自分で問題解決ができたのです。

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