🌿思春期時代との関わり方の心構え🌿

🍎ステップ1 思春期を等身大に理解する🍎
思春期とはWHOや日本産科婦人科学会の一般的な定義としては第2次性徴期が始まる8~9歳から生殖が可能になる17,8歳までを指すことが多い。この時期に起こることは3つだと言われている。1つは体の急速な発達で爆発的な衝動に駆られること。言葉にならない感覚に当人もどうしてこれほど「イライラ」するのか分からない状態になる。2つ目は「死について、生きる意味について」考える時期であるということ。答えを出すには経験も情報収集力も十分でないためいつも晴れない感覚に陥る。大人から見れば些細なことが引き金となり「ぷっつり」と切れてしまう。つまり生きているだけで2重丸な時期だと言える。3つ目は自立と依存が繰り返される時期だということ。特に家庭内においてその態度が良く見られる。びっくりするほど甘えて来ると思えば、次の瞬間には口をきかなかったり「ウザイ」という一言でどこかに行ってしまったり。信頼関係を近い大人と結び、安心安全を十分に体験すれば自然と巣立っていく。思春期は人も自分も危めることがなければ満点だと思い手のひらの上の孫悟空を見守っているような感覚で接すると良いと言われている。思春期はアイデンティティ=自我が確立され親を離れて自立への土台になる時期ではあるが、どうやって思春期年代と関わっていけばよいだろうか。


🍎ステップ2 思春期の関わり方の心構え🍎
心構えの第一歩は信頼関係を結ぶこと。悲しいかな、思春期は自分と他人、家族を別人格だと捕らえる練習の時期でもあるので初対面を大人をまずは信じていない。話しかけても反応がないのは一般的なことだと思うようにしよう。社会性のある子、大人との付き合いに慣れている子はよく話すがあまり器用ではない子は「言葉」に変えていく練習の土台が必要である。個人差があるが、実は他愛のないことからその「防壁」は崩れていく。例えば、「アノマロカリス」という古生物に夢中な男の子にはとことんその話を聞く。相手が好きなこと、興味のあることに関わる大人が真正面から取り合うこと。まじめに取り上げるということは=存在価値を認めているということ。そんなあなたは大丈夫だよというメッセージになる。信頼できる大人がいることは勇気付けられることなのだ。


🍎ステップ3 存在をそのまま享受する🍎
あなた自身はどんなときに自分の存在を受け入れられていると感じるだろうか。きっと良いとか悪いとか価値判断されずにただ「あなたはただそのままでそこにいていい」というメッセージを受け取ったときのではないか。「学校が嫌い」「対人関係がうまくいかない」「反抗的」などの困った行動は思春期に特に見られること。学校に行きたくない、、などの欲求はあるもののそれを表現する術をまだ持っていないので苦しい。親も先生も思春期の子どもが物理的に怪我をしていると言うわけではないから理解しづらい。それでもあなたにできることは「安心」してもらうこと。「ずっとここにいてくれる人だ」と思ってもらうこと。信頼関係は一方通行ではなくて相互的である必要がある。「きっとあなたは私がいなくてもいつか何かを成し遂げる人なんだ」と心から信じてみよう。そして言葉に出してみよう。「今やっていることは大人になって意味があることだよ」「よくがんばっているね」「大丈夫だよ」「まだまだだと思っているけれど十分やれているよ」「自分は動いていないと思っていても前進しているよ」勇気付けの言葉を日ごろからストックしておこう。


🍎ステップ4 ストロークで伝えてみる🍎
なかなか話してくれない子には無理やり話してもらう必要はないが私たち大人は会話の目的や方向性を意図的に選択できることを知っておこう。ストロークという考え方を紹介しよう。相手を慰めている時、相手を受け入れている時、相手を勇気づけているとき、相手に元気を伝えるとき、、、、あなたはどんな顔の表情、声のトーン、言葉の強弱や身振り手振りをしているだろうか。次の会話でそれらを意識的に選択してみよう。伝える方向性も選ぶことができる。大人扱いをする言い方や、年の離れた兄弟がアドバイスするような言い方、相手に語らせて受容的な態度を取ってみたり、、アプローチを変えることによって表現の仕方をお互いに一緒に学んでみることが大切だ。会話の95%は無意識だと言われている。自然とやっていることを意識化してみよう。今、自分はいい言葉を言ったな、とか、言われたな、、という言葉を意識して見つけ、ストックしておくことがお勧めだ。


🍎ステップ5 まとめ🍎
思春期とうまくいくコミュニケーション術はいかがでしたか?この時期には相談をしてこない限り親は「見守り」に徹する態度が一番大事だと言われている。相談をしてもらえるような雰囲気に日ごろからなっているように信頼関係を築くことを意識しよう。それにはまず相手の良いところを見つけて受け止め、伝えてみることから。ほめ上手になることは日々の練習で磨き続けなくてはいけないのだが、ただ一方で忘れてはいけないのは私たち大人自身がまずは整っておくことが何よりも一番大事なのだ。自分の「心のカップ」を楽しいことや愛情で満たしておくこと、整えておくこと。時には友人同士でおしゃべりをしたり、お互いに褒めあってみたり、買い物に出かけてみたり、、。10年、20年が経ち笑いながらあの時悩まされたわ、、と言えるような関係を目指そう「今できること」、一つ一つを一緒に作り考えていけば大丈夫だ。更に深く思春期の子育てやコミュニケーション法を学びたい方はぜひご相談を 💓http://mindfulkosodate.com/category/seminar