週刊 東洋経済「学校が壊れる」

昨今では電通の長時間労働やパワハラでスポットが当り始めたブラック企業の実情。そのブラック業界として「学校」が9月16日の東洋経済に特集紹介されていました。過労死ラインと言われている月間の80時間を超える残業時間ですが、中学校、小学校の先生の約6割がそれに当てはまるとのこと。またボランティアのような部活顧問や先生の年収などの実態が満載です。

日本の教育投資についての記事では、GDP(国内総生産)に締める初等教育から高等教育までの公財政支出の割合が3.5%と、OECD諸国の平均4.8%を下回っていて、ハンガリーとチェコに続くワースト3位だとか。一連の議論はいろいろとあるものの、ちょっと違う観点からこの特集を読んでいました。それは先日の京都のワークショップに参加してくださった保護者の皆様とお話ししたときに上った結論です。

一つは、「先生も業務量が多くて大変で我慢している。その我慢を子どもたちにも求めていないか」ということでした。つまり、朝早く登校してから12時半まで食事をとらないという一つのエピソードからしておかしい、と。お腹が全く減らないロボット型の人もいれば、集中するのに食べ物をちょこちょと摂る必要のある人もいます。特に育ち盛りの子どもならば尚更です。我慢がモチベーションになる子どももいれば、我慢は拷問でしかない気質もあります。アメリカの学校では、先生が午前中からヨーグルトやナッツ類などのスナックをつまみながら指導している様子は日常的に見られます。先生だって人間だからお腹は空くのです。先生の人間らしい欲求を許してあげることが一つ。

日本の先生は物理的に役割が多すぎると思います。アメリカの話ばかりで恐縮ですが、私がよく親ボランティアとしてお手伝いに行っていた学校の先生は、運動会や遠足の引率、小テストの〇付けは保護者ボランティア任せ、部活動は外部のコーチを呼び、その費用は家庭で賄う、など担任の先生に求められているものに集中できるように、それ以外の仕事はどんどん委託していました。先生もフラットでいる必要があるのです。親ボランティアなど積極的に教えることを委託しましょうという提案が二つ目。

結論は、先生も我慢するのをやめて、元来の人間らしい生活の一部に学校があるようにすればいい。いや、もはやそれは生活の一部で我慢をしているという感覚さえないかも。自分が大丈夫だから子どもも大丈夫、、という自分の物差しで測ることに問題があるのでは。子どもたちは常に欲求を抑え我慢をしているから、学校で行われる「個別の配慮」に対して特に敏感になってしまうのです。

学びの特性からipadが必要な生徒に対して、「ずるい」というのです。計算が突出して苦手な生徒に対して計算機を使うと「えこひいき」と周りが騒ぐのです。漢字の練習は何度も書かなくても覚えられるから一回丁寧に書くことにした生徒に対して「自分もやりたい」というのです。

学習はその学習を習得することが目標です。例えば計算に関しては計算ができるようになることが目標。漢字が書けるようになるのが目標。板書ができるのが目標。その目標を達成するためのツールは生徒それぞれが選べばよいのではないでしょうか。〇×のやり方「しか」だめです、〇〇をしてください、、とあまりにも先生や学校が決めることが多すぎます。先生の許可なく何もできない状態が今の学校のやり方なのです。すべて決めなくてはいけない先生も、指示待ちばかりしていて欲求を抑えなくてはいけない子どもも疲弊していることが多いように思います。

話を元に戻すと、、先生が我慢をやめて人間らしくする。疲れたという。お腹が空いたときには食べてみる。それを生徒にも許すことができれば、学習という本質に集中できる職務が全うできるのではないでしょうか。また極端に平等と公平が間違って伝わっているので、総合の時間にとことんそのあたりを議論してほしいと思います。以上、学校のブラック企業の実態を読み、逆説的な議論ではありますが、この記事がきっかけでちょっと立ち止まって考えてくれる人が増えるとうれしいです。

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