【進路の選択肢:日本の伝統産業】

子育て人育てをしている大人にドイツ教育の『マイスター制度』の考えを進路の選択肢の一つとして知ってほしい。勉強や点数を取るのが決して得意ではないけれど、モノ作りがピカイチだったり、絵を描かせると大人も顔負け、のような生徒は教室に一人や二人いるだろう。ドイツのマイスター制度については以前書いたこちらの記事から詳細を読んでほしい

簡単に紹介するとドイツでは小学校5年生から、大学進学のコース、工業系か手工業系の3択選択制なのだ。つまり子どもは早いうちからモノづくりに興味のある場合は工業系に進み、高校卒業までの5年間、手工業系は6年間の実学を学び、マイスター準備コースで更に技術を磨き、職人プロとしての国家資格、「ゲセレ」を取得し、職人になるのだ。

日本では伝統工芸の継承として昔から親方がいて弟子を自分の住まいに住み込みさせて伝統継承のためにスキルを伝えてきた。伝統工芸が廃れてきているのは教育が「まんべんなく勉強できること」を求めているのも理由の一つだ。例えば都立の有名な総合芸術高校は偏差値が『56』。つまりお勉強は苦手だけれど手先が器用で美術は得意という生徒は入学ができない。公立の園芸総合高校も同様で内申点が一定以下の生徒は入学できなかった。つまりある程度まんべんなく点数を取った生徒が対象の高校でおかしな話である。

マイスター制度のように子どもの得意を応援しようと今の日本で親が奮起すると、私立でしかも専門学校の高等学部に入学をすることになるので学費が専門学校過程と高校通信制過程の2重学費となる。150万近い授業料は私立大学並みであり、その学費を16歳の頃から支払うことができる家庭はほんの一握りだろう。教育格差は、偏差値の高い学校へ、、というだけでなく、職人を目指すような子どもたちにも広がっているのである。それは結果、日本の伝統工芸や芸術が廃れていく要因になっている。

そこで皆さんに知っておいてほしいのは日本の伝統産業を応援している『四季の美』というサイトである。後継者不足などによって途絶えようとしている産業の求人を募集している。高校生がアルバイトで伝統工芸の継承の機会をもらうことができたり、住み込みではないが通いで『親方』が手取り足取り教えてくれるものもある。就職をすることもできる。こういう選択肢を子育て人育てに関わる大人は引き出しの一つとして知っておき、進路について話し合う時に、ここぞ、と紹介したいものだ。知っている人は知っていて、こういう選択肢を迷わず選び、テスト勉強だけでない、本当に自分が得意で好きなことに労力を費やしている

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